朝、お弁当を作りながらの背中越し「ねぇ、チカ、きょうトモエあるの?」「あるよ、いく?」「んー、きょうはパパとじてんしゃするからいかない!」
え。あ、そうですか。めっちゃ準備してましたが。今日は友人の子を帰りに乗せていく約束してましたが。仕事する流れもバッチリ決めてましたが。そうですか。
本人がそういうんだから、しょうがない!と孝介に伝えて、午前中は公園に出かけることにした。まぁ、お昼食べてそれからトモエでもいいよね。トモエで遊ばせながら仕事したいし(こちらの都合)と。
お昼。帰ってきた娘とお弁当を乗せて、さぁ、とおもむろに車に乗り込む
「ねぇ?どこいくの?」と娘。
「あ、トモエ!いかない?」とあたし。
「え。いかないっていったじゃん。おやすみするってあさいった。」と少し怒り気味である。
あー、そうですか。やっぱりそうですか。お昼になったら気が変わると、勝手に思っていたけど、そんなことはなかったらしい。こちらが悪かったです。はい。
「じゃぁ、用事あるからチカだけトモエ行ってきてもいい?」と言うと
「いいよー、いってらっしゃーい」とな。
という訳で、子どもたちを残して、あたしだけトモエへ。着くと送っていく約束をしていたSくん(小2)がやってきて「待ってたよ」とニコニコしてる。
「チョット用事だけ済ませてくるから、遊んで待っててね」と伝えて、用事のあった友人と話し終えるか否かの時だった。
Sくんと外で遊んでいた1人の男の子(年長)が入ってきて「Cちゃんのお母さん!Sくんが泣いてる!」という。
ビックリして外に出ていくと、どうやらその子の頭と鼻がぶつかったらしいSくんが蹲って泣いていた。
「あらあら、痛いね〜、冷やそう〜」と、園長室に連れて行き冷やしてもらった。だんだん落ち着いてきて、鼻血も出ていないしどうやら大丈夫そう。
「じゃぁ、帰ろっかー?」と小2の彼と不思議なドライブとなった。
車の中でふと冷静になって考えた。
泣いてることを教えに来てくれた子は、お互い、毎日顔を合わせてるから、存在は認識してるもののほとんど交わりのない子だった。それでも、友だちのピンチ!となったら、臆す事なく「Cちゃんのお母さん!」と声をかけれること。Sくんと、彼の間で「今日はCちゃんのお母さんに送ってもらうんだ」という情報共有がされていること。
コレ、すごいことだな。と。
道中、ふと気になって
「ねーねー、Sくんはトモエに来てるけど、前は学校行ってたのー?」
なんて聞いてみた。
「んー、運動会までいってたよ。つまんなかったけどねー、お父さんは学校行けって言ってたから。ママは行かなくてもいいって言ってたんだけどねー」
「そうなんだぁ。うちもさぁ、卒園したら、小学校いくの?って聞くとさ『行かないでトモエ行く』って今からいってるさ〜気になってね〜笑」とポツリというと
「あー、そうなんだ〜笑。それさ、何回も聞くと怒らせるヤツだね。」とサラリと言われてしまった。
えっ!?なんで知ってるの!?
胸をぐさっと刺された気がして
「すごいね、、、Sくん、実は今日トモエに行けなかったのもさぁ〜」と事の次第を説明すると
「はははははーーッ!そりゃぁ、そうなるよ!」と笑い飛ばされてしまった。
娘、Sくん、年長の彼。
そんな訳で今日は、子どもたちの決断力、行動力、洞察力に脱帽しっぱなしの一日だった。
でも、きっとこの3人だけが、際立ってそうだということではないんだろうな。もちろんトモエ育ちだということは少なからずあると思うけど、それでもやっぱりきっと世の中の子どもたち、目を凝らして見てみたら、それぞれ、みーんなこういう力を持ち合わせてるんだろうなぁと、感じた1日だった。
嗚呼、、、「オトナができることなんて、子どもの邪魔をしないことくらい」という友人たちの言葉が染み入る夜。